第8章 ☆Story26☆ いざ韓国へ!
数十分後、雑誌を読み終えた憲吾はイヤホンを外した。
「もう10時近くか……とりあえず、圭吾に連絡入れてみるか……」
(多分あいつは刑事だからとっくに仕事だろうし、
勇吾は昼間は大抵いるからそっちに電話したほうが早いが……
とりあえず圭吾が先だな……出なきゃ勇吾にするしかねぇか……)
憲吾はスマホを手にとり昨晩に電話をかけて来た圭吾に
電話をしてみることにした。
_プルルルル…プルルルル…
「……やっぱそう簡単にはでねぇか……」
憲吾が諦めようとした時……
『っもしもし憲吾!?』
電話越しからは慌てている圭吾の声が聞こえて来た。
「……久しぶり、俺だ。」
『っ……憲吾、お前今どこにいるんだ?
昨日の大会棄権して、うちに行ってもいなかったし……』
「……悪りぃ、心配かけて……
ちょっと色々あって、今病院にいる……」
『っ病院!?
っどこの病院!?』
「光咲総合病院だけど……」
(まさか……来るつもりなのかよ……汗)
「っわかった!
その病院なら職場からも近いし、休憩時間にでも行くよ……病室は?」
(ほんとに来るのか……)
「……外科病棟の302号室だ……」
『っわかった、その時に事情聞くからな?』
「っ……別にそこまでするほどじゃ……」
『真面目なお前が、そう簡単に大会を放棄しないし喧嘩だってしない。
何か事情があったんだろ?』
「……。」
『……勇吾にも、連絡したか?
勇吾も、お前のこと心配してたぞ?』
「まだ……まぁさっき連絡来てたけど……」
『じゃあ、勇吾にも連絡入れろよ?』
「……。」
(なんかやだ……)←
『その無言はなんだよ(苦笑)
勇吾だってお前のこと凄く心配してるんだぞ?
あんまり口に出さないけど、お前のこと凄い気にかけてたよ……』
「……わかったよ、
勇吾にも連絡入れる……それでいいだろ……」
(圭吾にそんな風に言われると、断れるもんも断れねぇんだよな……汗)
『ちゃんとするんだぞ?じゃ、また昼にね?』
「あぁ、」
こうして電話を切り、
「はぁ……圭吾が出たからかけるつもりなかったけど、
連絡するって言っちまったからするしかねぇか……」
憲吾は渋々勇吾に連絡を入れることにした。