第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
お手洗いを済ましたゆり、
女子トイレから出るとそれを待ち構えていたかのように響が目の前に現れた。
「レッスンとやらも、随分精が出てるみたいじゃねぇか……」
「……おかげさまで、本当に……貴方の目的は何なんですか?
こんなところにまで現れて……あまり油断してると、
寝首取られるんじゃないんですか?」
「ふっ……芸能人としてのお前が、どんなもんか気になってな……
なかなか頑張ってるみたいじゃねぇか……」
「っ……またオーラがないとかって、言うつもりですか?
確かに、私にはまだオーラが戻っていないかもしれないけどそれでも、
アイドルを続けたいって心の底から思ってる……だから、
このまま終わりだなんてさせませんから……」
「……。」
強い眼差しで響を見上げるゆり、響は何を思ったのか
そんなゆりを見た後ニヤッと怪しく笑みを浮かべた。
「フッ……なかなか、おもしれぇじゃねぇか。
オレも潰し甲斐があるってもんだな……」
「っ……」
響の言葉に唇を噛み締めるゆり。
「生憎と、オレはそういうお前には興味がなくてな……
だが欲しいと思った獲物は必ず仕留める……」_グイッ!
「っ!」
ゆりの顎を持ち上げる響はゆりに顔を近づけた。
「オレ好みに仕上げてから、お前を手に入れる……覚悟しておくんだな……」
「っ!?」
(一体、どういう意味……?この人好み?
一体この人は何を……)
響の言葉にギョッと目を見開くゆり、響はゆりを
しばらく見つめた後その手を離した。
「っ……!」
「そろそろ行けよ……マネージャーも、心配するんじゃねぇか?」
「っ……」
ゆりは少し響を睨むと駆け足で涼介やメンバーが待つ場所へ戻っていった。
「すみませんお待たせしました!」
「ゆりちゃんおかえりっ
別に後は帰るだけだからそんなに急がなくていいのに(苦笑)」
「お疲れゆり。はい、貴女の荷物よ。」
「ありがと千鶴。」
ゆりは千鶴からバッグを受け取り他のメンバーらと共に
寮に向かうのだった。
そして響が先ほど残した言葉『オレ好みに仕上げてから』という意味は
この日から約一週間後にわかることとなるのだった……。