第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
「っ葛木さん……」
「僕も、憲吾の幸せの為に一刻も早く解決したいと願っています。
ゆりちゃんの幸せが、憲吾の幸せに繋がるから……
あの2人をこのままの状態になんてさせません。
僕たちに、任せてもらえますか?」
「っ……はい、俺たちは貴方達を信じるしか他ありませんから……
それに、葛木さんの真っ直ぐな思いも伝わってきましたから……
ゆりちゃんのメンタルケアも可能な限りしていきます。
だから……」
「はい、よろしくお願いします……ぁ、足を止めさせてすみません。
そろそろゆりちゃんのところに戻らなくて大丈夫ですか?」
「そうですね、そろそろ戻ります(苦笑)
三船くんに次会った時は、
ゆりちゃんは大丈夫だってこと伝えてください。
ゆりちゃんもゆりちゃんなりに頑張っていますから……」
「わかりました。今度憲吾に会った時はそう伝えておきます。
それでは、帰り道もお気をつけて……
ゆりちゃんがひとりにならない限りは組織の連中も
近づいてこないとは思いますが……」
「わかりました、では僕はこれで失礼します。
この度は警視庁の皆さんにもご迷惑をお掛けしてすみません。
今回は、本当に運が良かったです……」
「えぇ、我々もホッとしていますよ。
組織ではなく知人の元に居て……でも、ゆりちゃんの精神が
完全に安定したってわけではありませんもんね……」
「僕たちもその点は十分に見るつもりです。
葛木さんは、捜査に集中してください……」
「はい、ありがとうございます。
ではお気をつけて。」
涼介と圭吾はそれぞれ別れ涼介は運転席に乗り込んだ。
「待たせてごめんねゆりちゃん。
特に寄っていきたいところとか外食したいって要望はある?」
「ぃえ、特には……宿題もやらないとですしまっすぐ帰ります……」
「了解、それじゃ寮に向けて車を出すよ?」
「……。」
涼介は車を発進させ圭吾らの横を通り過ぎていった。
圭吾はお辞儀をしながら車を見送ると一度警視庁に戻るべく自身の車に乗り込み
他の警察官もそれぞれ戻るのだった。