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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編


「ぇ……?」

「……ゆりちゃんが三船くんと別れるって言い始めた時ね?
ゆりちゃんが言ったんだ、俺はゆりちゃんたちのことを
ゆりちゃんの両親に重ね合わせているってこと……」

「っ……」


ゆりの両親にゆりと憲吾を重ね合わせている、
この言葉はタイスケの頭に重くのし掛かった。
2人の絆は確かなものだとはっきり示すものだったから……。


「けどね、ゆりちゃんはそれが嫌だったんだ。
北京での一件以来からね……
負い目を感じているうちに両親と自分達の違いを比較するようになって、
ゆりちゃんが三船くんを思う気持ちが重荷になる
発端になってしまったんだ。」

「っ……そんなに、いい恋人だったんですか?
ゆりちゃんの両親は……」

「うん、本当にね……何が何でも2人の幸せを守りたい。
俺はずっと思ってきた……そして、ゆりちゃんと三船くんのことも
同じように守りたいって思った……2人が、
本当にあの2人のように思えたから……」

「……山田さんは、直接比較するようなことゆりちゃんに言ったんですか?」

「……あからさまに比較するようなことは言わなかったよ。
けど、俺だけじゃなく昔からあの2人を知ってる人たちからは
何気なく両親の話が出ることが多くてね……お母さんのここに似てるとか、
お父さんとはここがそっくりだとか……お互い何気ない言葉でも、
それらの積み重ねはゆりちゃんの心奥底に蓄積されていった。
それがいつしか劣等感も感じるものに進化してゆりちゃんは
少しずつ変わっていった……。」

「……ゆりちゃん、
ほんとお母さんの玉森百合さんにそっくりですよね。
俺だって、正直ゆりちゃんを初めて見た時は
玉森百合にそっくりだなって思いましたよ。
玉森百合みたいに、凄く可愛い子だなって……そういうことも、
今のゆりちゃんにとっては重荷になることだったんですかね……」

「かも、しれないね……」
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