第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
「ただのセフレじゃねーの?
浮気相手でも彼氏でもなくてさ。」
「っ……」
「まぁ、セフレもセフレでタチ悪く見えるかもしれねぇけどさ……
ゆりちゃんの気持ちは、
ちゃんと真っ直ぐに三船を好きなんだってことが伝わってくる。
別に東郷とは縁切っちゃえばそれきりじゃねぇの?
それを三船がどう思うか知らねぇけど……
もし今のゆりちゃんの彼氏が俺で、
ゆりちゃんが本当に好きなのは俺だけだってわかったら……
俺はゆりちゃんの全部を受け入れるよ。
あとはゆりちゃんの中から東郷を消せばいいだけの話。
前よりもっと、俺のこと考えさせればいいだけだ。」
「っ……」
(憲吾は、私が何を言っても私を受け入れようとしてくれた……
それは、今藤ヶ谷さんが言ったことと同じ意味なの……?)
ゆりは思わず顔を上げたままタイスケを見上げていた。
「……言っとくけど、俺だって簡単に諦めねぇからな?
俺だってゆりちゃんのことが本気で好きだ。
……ゆりちゃんと三船の絆は、
確かなもんだって俺だってわかってるよ。
……けどさ、やっぱり諦めたくねぇんだ。
俺を本当に満たしてくれんのは、ゆりちゃんしかいないから……」
「っ……」
「それに、ゆりちゃんを大好きな人たちはたーくさんいるんだぜ?
俺みたいに、ゆりちゃんでいっぱいに満たされているファンは沢山いる。
あんま他の男は考えたくねぇけど、
芸能界にだってゆりちゃんを好きな奴は沢山いる……ゆりちゃんは、
_本当にみんなから愛されてんだよ?
ファンだけじゃなくてメンバー、家族、友達……事務所の人やスタッフたちだって
みーんなゆりちゃんのことが大好きなんだぜ?」
「っ……」
再び目に涙を浮かばせるゆり。
「ゆりちゃんは、みんなから愛されている唯一無二のアイドル。
ここまで愛されてるアイドルなんて、ゆりちゃんくらいだぜ?」
「っでもわたs「だーもうっ!!『でも』禁止!!」っ……」
「ゆりちゃんのオーラがどうこうかなんて、俺には知ったこっちゃないよ。
だって目の前にゆりちゃんがいるんだもん。」
「っ……」