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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編


耳を項垂れさせながら小さく呟くユウ、キラはその響が最後に残した言葉は
何だったかを思い出す……。


『アイツが、ゆりに放った最後に言った言葉……確か……』




_『今の場所に、居たくねぇと思ったならオレのところに来い。』



『っ!』

『……。』


キラは以前ユウと話したことを思い出しながら響の言葉も思い出した。


『っ今の場所に、居たくなければ……』
(アイツは、ゆりを芸能界から消すつもり……?
ゆりを芸能界から消すなんてこと、そんな簡単に……)

『あの言葉がずっと引っ掛かってて……もしかしたらこの後、
何かとんでもないことが起きるんじゃないかって不安なの……』

『っ……』


キラはユウの言葉に顔を思わず青ざめた。


『ゆりちゃんを本当に孤立させる為に、
何かやらかすんじゃないかって怖いんだ僕……』

『っ大丈夫よ……このスケジュール通りやればゆりとメンバー間で
これ以上の亀裂は生まない……ゆりが少しずつアイドルとしての
自信を取り戻していけばきっと……』

『……だと、いいんだけどね……』

『っユウ……?』


キラはずっと浮かない顔をしているユウを不思議そうに見下ろした。
ユウはまるでこれから何かが起きるのかを察しているようにも思えた……。
そしてそうしているうちにゆりが帰ってきた。


「ただいま……」

『おかえりゆりちゃんっ!』

『おかえり、今日も門限以内ね。』
(ユウ、無理して元気に接しようとしてる……)


ユウは駆け足でゆりの元に走って行った。
ゆりは駆け寄ってきたユウを持ち上げ靴を脱いだ。


「ユウは相変わらず元気だね……キラちゃんも、ただいま。」

『うん、おかえり。
さっき涼介さんからライブに向けてのスケジュールが届いたの。』


キラはゆりに先ほど印刷した紙をゆりに渡した。


「ありがと……」


ゆりは少し気まずそうな表情を見せながらも紙を受け取り一通り目を通した。


「……3:3で分かれて……」

『うん、そうみたい。これならゆりも合同練習行きやすいんじゃない?』

「……うん、そうだね……けど、今日は千鶴やまなと話せてないし……」

『っ……』
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