第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
_休憩スペース
「ゆりちゃん、いい具合に回ったからちょっと休も?
ここのベンチに座りな。」
「ぁ、ありがとうございます……」
(宙さん、嫌なほど気配り上手だな……仕事も、
これくらいしっかりしてるといいんだけど……)
宙に促されベンチに腰掛けるゆり、
ユウは宙がここまで気が使えるとは思っていなかったようで心の中で驚いていた。
『……。』
(なんか僕が思ってた東郷宙と違うんだけど!?
もっとチャランポランな印象だったんだけどなぁ……どうしよ、
藤ヶ谷くんなんかよりずっと印象いいじゃん……)←
「へっくし!!」
「うわっ!?
っんだよ藤ヶ谷、その変なくしゃみ……汗」
「なんか、誰か俺の噂してる……絶対してる!
しかも悪いほう!!」←
同時にタイスケは仕事先でくしゃみに見舞われるのだった……。
そして場所はまた戻り水族館、
ゆりを座らせた宙は飲み物を買いにフードエリアに向かった。
「オレちょっと飲み物買ってくるよ!
ここ限定のフレーバージュース買ってるけどそれで大丈夫?」
「はい、ありがとうござます。
同じので大丈夫ですよ。」
「了解!
んじゃ、すぐ戻ってくるから待ってて!」
「はい、」
(宙さん、なんか凄いスマートだな……慣れてるというか……でも、
憲吾と全然違うのに……憲吾の時よりずっと充実してるはずなのに、
心の底から楽しめない……)
思わず顔を俯かせるゆり、ユウはそんなゆりを複雑な思いで見上げた。
『っ……』
(ゆりちゃん、憲吾くんのこと思い出してる……
そりゃ、そうだよね……だって夏祭りとか海水浴の時と比べたら全然
ときめいてないもん……)
宙が戻ってくるまでベンチに座ってるゆり、
遠くからゆりを見守ってる優吾とジェシーも
1人になったゆりを少し不安げに見た。
一方で照とラウールは宙の行動を監視していた。
「ここまでは、普通の感じだな……」
「うん……普通に学生同士のデートって感じで特に怪しい感じは……
パパラッチや一般人にもまだ気づかれてなさそうだね。」
「あぁ、でも油断はできねぇからな?」
「わかってますよ。」
そんな中、ゆりの元にはある人物が忍び寄っていた……。