第7章 ☆Story25☆ 収束
「……。」
「……ありがと、」
「ぇ……」
「こんなこと言うの、あれだけど……ありがとな海斗……」
「……ゆりさんには、すごい迷惑をかけちゃったけどね……」
「……もう、いいですよ財前寺さん……
財前寺さんに、悪気はないってことはわかりましたから……」
「っ本当に申し訳ありません……
僕があなたに近づいたのは、空太や班田さんに協力するためでした。
本当に、ごめんなさい……。」
海斗はゆりに深々と頭を下げ、
なかなか頭を上げようとしなかった。
「っ財前寺さん、顔をあげてください……もう、大丈夫なんですよ?」
「けど、僕はあなただけじゃなく
あなたの大切な方たちまで迷惑をかけました……
僕は許されないことを……」
「っ……財前寺さ『財前寺、』……っ仮面ティーチャー……」
班田と対峙していたはずの仮面ティーチャーは
ゆりや海斗たちの元にきた。
「っ……」
『確かに、君が起こした行動によってこの騒動は起きた。
君がまた別の選択をしていたら、
ゆりや三船が巻き込まれることはなかったはずだ。』
「っ……僕は『でも、間違ってもやり直せる。』ぇ……」
『人は、誰だって間違いを犯す……けど、
やり直すチャンスだって何度だってある……。
もちろん、班田や金狼たちだって同じだ。
間違ったと思ったならやり直せばいい……。』
「っ……ゆりさん……」
「はい……」
「僕を、本当に許してくれるんですか……?」
「はい。財前寺さんが
とても優しい方だっていうのは、ちゃんとわかってますから(微笑)」
「っ……ありがとう、ゆりさん(微笑)
……山田さん、」
「……?」
「本当に、申し訳ありませんでした。
事務所の方にも、謝罪をさせていただきます。」
「ありがとう……財前寺くん。
美澤社長も、きっとわかってくれるよ……
しばらくドルチェのみんなは番組をお休みするけど、
これからもよろしくね……(微笑)」
「っ……はい(微笑)」
「坊ちゃん……」
「健人……あなたにも辛い思いをさせてごめん……
いつも、僕のわがままを……」
「僕は、ずっと坊ちゃんの味方です(微笑)」
「っ健人……」