第21章 ☆Bad END☆ エピローグ ー主人公編ー
「私たちは、色んなものを失い過ぎたんだよね?」
「あぁ、何もかもが遅過ぎたんだ……。
けど、俺は後悔はしてない……またこうして、
お前と一緒になれたからな……」
憲吾は、私が隣に居ればそれだけでいいんだね……。
どんだけ優しいんだか……ホント、
その優しさは憲吾の長所でもあって短所だよね。
「ふふっ……憲吾は、どこまでも優しいね……
私、散々裏切ってきたのに……」
そのおかげで私もどれだけ振り回されたか……苦笑
「ゆりだけだ、そう思えるのは……
他の奴なんてどうでもいいって思えるくらい、
俺にとってゆりは……」
「憲吾……」
どんだけ私が好きn_ギュッ…!
「っ!」
「一緒に堕ちようゆり……地獄の果てまで……」
ほんと、どんだけ私のこと好きなのよ憲吾……
地獄まで付き合ってあげてもいいかな……
ゆりを強く抱きしめる憲吾、
ゆりはそれが嬉しくも可笑しくも思った。
「っ……憲吾、本当にいいの?
今なら、まだ間に合うよ?罪を償うチャンスが……」
これが本当に最後の最後の選択、
まだ間に合うと思うけど憲吾はきっと選ばないだろうねぇ……
「どっちにしろ、お前は死ぬほうを選ぶんだろ?
自殺だって、地獄行きだもんな……」
ほらね?
いいよ、憲吾……
地獄の果てまで付き合ってあげる。
きっと向こうの世界でも私から離れられないなら
どこまでもついてくればいいよ……。
_ギュッ…
ゆりも憲吾を抱きしめた。
2人は抱きしめ合いお互いを確かめると見つめ合った。
その瞬間、お互い心が繋がったように2人の声が重なった……。
_2人なら、どんな地獄に堕ちても大丈夫。
_一緒に死のう……。
そして銃口をお互いの心臓近くに当てた……。
「銃、使えるのか?」
「ううん、初めてだよ?
でも、ロックを外したらあとは引き金を引くだけだから……
私もこれで、地獄に行けるから……」
私もこれで地獄行き……
響さんと憲吾と同じ、地獄へ堕ちる……。
「っ駄目だ!!
憲吾ッ!!ゆりちゃんッ!!」
また圭吾さんの声だ……でも、もう遅いよ?
私たちの邪魔はさせない……。
_パパァンッ!!