第21章 ☆Bad END☆ エピローグ ー主人公編ー
圭吾は感情を露わにする憲吾に謝罪の言葉を口にした……。
「っ憲吾……その件に関しては本当にごめん。
でもあんなにも証拠が揃っているんじゃそう断定するしかなかったんだ。
俺たちだって、
取り返しのつかないことをしてしまったという自覚はある。」
「っ……今更なんだって言うんだよ……
取り返しのつかねえ時に来たっておせぇんだよッ!!なのに今更……
何でもっと早くこの場所を突き止めなかったんだよッ!!」
「……私たちがこの場所を突き止められたのは、松村さんのおかげです。」
翔は北斗に目を向けながら口を開いた。
「僕はただ、情報を流しただけですよ。
元はゆりちゃんが宙くんを通して僕に伝わっただけです。
同じ班の田中を監視していたことに間違いありませんでしたが、
本国に支障をきたさない以上
日本警察に口出しするつもりはありませんでしたからね。」
「っ……まさか、お前もCIAだって言うのか?」
北斗は憲吾の住んでいたアパートの隣人でもあった為憲吾は
驚きを隠せない様子で北斗を見た。
「……あぁ、そうだよ三船くん。
君の監視も兼ねて君の隣に引っ越して来たんだよ。」
「っ……」
もしかして、あの松村北斗さんっていう人が宙さんが言ってた人かな?
しかもCIA……松村さんのさっきの言い方だと
ジュリさんもCIAの人ってこと?……もしかして、
北京の時はわざと日本に拠点があるって教えてくれたのかな……
ゆりが北斗を見ているとまだ驚きを隠せない憲吾は
ゆりに顔を向けた。
「っゆり……これ全部、お前が仕組んだのか……」
「……十番通りで会った時から、あの頃の憲吾はいなかった。
もしかしたら、取り返しのつかない事になるかもって思ったの……」
「っ……こんな事して、アイツが捕まるリスクが高いのになんで……」
「……これは一か八かの賭けだよ。
最悪、響さん達は警察から逃れられるかもしれない……けど憲吾には、
これ以上この世界には足を踏み入れて欲しくなかった……
だから、取り返しがつかなくなる前に櫻井さん達に
憲吾を保護してもらおうって思ったの……でも、ジュリさんのことは
想定外だったよ……まさか、初めから憲吾と繋がっていたなんて……」
「っ……」
本当に憲吾とジュリさんの関係は想定外だよ……