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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第21章 ☆Bad END☆ エピローグ ー主人公編ー


今の銃声は何……?
ジュリさんは銃を撃ってない……なら誰が……


「っ……」
(まさか……)


ゆりはまさかと思いながらも憲吾が居るほうへ顔を向けた。
そしてゆりの目に映った憲吾は……


「っ!?」
(っ嘘……)


銃を右手に構えその銃口を響に向けていた。
間違いなく憲吾が響を撃ったのだ……。


「っ憲吾……何で……」
(どこでこんな……これもジュリさんが……?)

「憲ちゃんナイス〜
見事に左腕に当たってるよ〜♪」

「っジュリ……これもテメェが仕組んだのか……」

「憲ちゃんの腕、凄いでしょ〜?
初めて練習した時素人と思えないくらい筋良かったんすよ♪」

「っ……響さん……」
(憲吾……何でこんな事を……
これも私を助ける為だっていうの?何でそこまでして……)


ゆりは涙を流しながら響の体を支えた。
2発撃たれた響は少し辛そうな表情を浮かべ汗も額から流していた。
ゆりはその汗を手の甲で拭った。


「っ腕を少しやられただけだ……
これくらい、どうって事ねぇよ……」

「っ憲吾……何でこんな酷い事を……」


顔だけを憲吾に向けるゆり、
憲吾の顔は氷のように冷たく響を見下ろしていた。


「酷い?
コイツのほうが今まで散々してきた事だろ。」

「っ……」



そうだ……確かに響さんはこれまで悪いことをしてきた……
私はそれをよく知らないけど、数々の罪を……
でもだからってこんな……憲吾まで罪を犯すなんて……!



「っ……憲吾こそ、こんな事していいの?
こんなの……憲吾だって犯罪に手を染めたのと同じなんだよ!?
憲吾、ボクシングの夢は……?
オリンピック出て、世界一の選手になるんでしょ!?」



そう、貴方には夢がある。
ボクシングのオリンピック大会に出て世界一になるって……
その夢が潰えるかもしれないのに!!



「夢?
あぁ……確かに、俺の夢はそうだったな……
ゆりと、出会う前までは……」

「っ……?」



私と出会うまでは……?
どう言う……



「ゆり、やっぱり薬のせいで忘れてんのか?
俺たち……約束しただろ?

一緒に世界一になるってよ……」


「っ!」


目を大きく見開くゆり、
ゆりは一瞬にしてある時のことを思い出した……。
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