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リヴァイがおさななじみな話 に。【裏】

第2章 おしおきの話


十分に風呂のひとときを堪能したノンは、昼間に起きたことからかけ離れていた。
ほっこりした気分で浴室を出ると、ドアを開けた先には毎日見ている自分の私服が丁寧に畳まれて置いてあった。 
本当にタンスから出したのかな、と少し羞恥心にかられたが、考えるのを止め、ノンはきちんと畳まれた衣類に手を伸ばした。


リビングに戻ると、部屋を唯一彩るソファーに我が物顔で脚を組み、読書をしていたリヴァイがいた。

浴室から出てきたノンを、目線だけをあげてチラリと見ると、本をゆっくりと閉じて立ち上がった。

「…なんでリヴァイさあ、私の家にいるの?」

別に怒っている訳じゃないノンは、普通の声の調子で問いかけた。
だが、何故か彼は元々怖い顔をさらに怖くさせ、不機嫌丸出しのオーラで口を開いた。

「…てめー、午前中の講義の時に忘れ物しただろ」

「えっ?」

チャリン、とポケットから出されたそれは明らかにノンのこの家の鍵だった。
「…え、えぇ?」
「…エルヴィンが拾ったんだと。…ったく、不用心にも程があるぞ」

じゃあいったいこれはなんなんだろうか。
ノンは先程部屋に入る時に鍵穴に確かに入れた鍵をあわてて取りだした。

「………それは俺の鍵だ」

声がする方をぱっ、と顔をあげて見ると、はぁ、と小さいため息を漏らしながら近づいてくるリヴァイがいた。

「…え、何で、」
「……てめぇが間違えて持って帰ったんだろうが。おかげで俺は家にはいれねぇ…」

「う、うそ……」

「…早く返せ」

苛立ったように首を掻くリヴァイはノンの目の前で手を出した。
「…ご、ごめんなさい!」
あわててノンはリヴァイに鍵を手渡す。
その時に辛うじて襟の部分で隠れていたあの痣がリヴァイの目に入った。
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