第2章 おしおきの話
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「…ほんとありえない、真面目にありえない、なんなの?私が何をしたっていうの?」
翌日、15歳の少年に冷たくあしらわれたノンは午前中の講議中、終始ぶつぶつと毒を吐いていた。
そんなノンを、隣に座っていたリヴァイは相手にもせず、集中して授業を受けていたが、今日の授業が全部終わると、さすがに口を開いた。
「…おい」
「…なんなの?本当になんなの?今時の中学生って皆ああなの?」
「……おい、ノン」
「…って、あぁ、リヴァイ。ごめん」
二度目の呼びかけでようやく気づいたノンは小さくリヴァイに謝罪した。
「…ぶつぶつ独り言なんか言いやがって…気持ち悪ぃ…」
リヴァイは眉間にシワを寄せ、ノンを見つめた。
その瞳は何かを考えるように細まる。
そして、はぁ、という長い溜め息が二人の間に落ちる。
「…まぁいい…てめえ、このあとは帰るだけか?」
「…えっ、うん…」
思いがけない質問にノンは少し戸惑う。
そんなノンにリヴァイは目をしっかりと合わせ、口を開く。
「帰る仕度が出来たら俺の部屋に来い」
そういわれた瞬間、ノンは頭の中を何かが霞む。
「いいな…「あーっ!!忘れてたぁ!」
いきなりの大声に驚いたのか、リヴァイはの少しだけ目を見開いた。