第2章 おしおきの話
「…えっ、と、その、エレン君!初めまして!ノン・サンドリアで、…「何でいるんですか」
「…え?」
ノンは固まった。
エレンはゆっくりと立ち上がると、気だるそうに息を吐き、首を触る。
そして、一歩ずつノンとの距離を縮める。
目の前まで来たかと思うと意外と高い身長に圧倒された。
ノンはジリジリと後ずさりしながら口を開く。
「…えっと、エレン君、?数学しないと…「間に合ってるんで」
冷たくいい放ったエレンはドアの方へ行き、扉を開く。
そして出てくださいとでも言うように手のひらを裏返し、ノンを促す。
「ありがとうございました」
ふざけているのかと、怒鳴る勇気は生憎ノンには持ち合わせていない。
ノンはびくびくと怯えていると、近付いて来たエレンに腕を掴まれる。
そしてぐいっと広い廊下に放り出された。
ノンは呆気にとられ、暫く動けないでいると、先程居た部屋から声が聞こえた。
「もう来なくていいですからね」
15歳の少年の冷ややかな声は19歳ノンをびびらすにはじゅうぶん過ぎた。