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【R18】初恋を君に

第6章 夢の中


ピンポーン

家のインターホンが鳴る。
今何時?
外は真っ暗・・・
夜中?

「綾ちゃーん?お友達来たわよー。」

母さんの声が下から聞こえる。
友達?
僕はまだ取れてない眠気を目を擦って覚ます。
階段を下り、玄関に向かう。

「はーい。」

「綾斗!おはよ!」

「うわぁ?!////」

柊だった。
急に抱きしめられる。

「ちょ、待ってっ!離して!?////」

母さんに見られたら・・・

「あら、朝から元気ね(笑)」

母さんがキッチンからエプロン姿で出てきて微笑んだ。

「おはようございます。朝からうるさくしてすみません。」

「いいのよ。それより・・・電車大丈夫?」

え・・・今何時!?

「あと40分あるから大丈夫ですよ。」

「そう?綾ちゃん早く準備しなさいね。ご飯もできてるから。お友達も・・・えーと・・・」

「柊です。」

「そう、柊くんも上がってていいわよ。」

母さん何か今日いつも以上に機嫌がいい。
僕が、友達を連れてくることがないからかな?
しかも柊の方から家に来たし・・・



「いってきまーす!」

「お邪魔しましたー!」

僕と柊は駅まで走った。
この時間ならギリギリ間に合うかな。
少しずつ柊との差が開いてきた。
足速いな。
心配になったのか、柊が僕の手を引いて走ってくれた。
速すぎる・・・
しかも手繋いでるし!
ただでさえ走って心臓バクバクなのにもっと心拍数が上がりそう。


「はぁはぁはぁ!間に合ったぁ・・・」

人がいっぱいで座れない。

「ひいらぎって・・・足速いんだね・・・はぁはぁ・・・っていつまで手繋いでんの!?////」

「うーんずっと?」

「離して!////」

これ以上は無理!
僕は無理矢理手を引き剥がし、柊とは逆方向を向いた。
本当に心臓が持たない・・・

「綾斗・・・」

「ひゃいっ////」

耳元で囁かれる。
変な声が出た。

「寝癖取れてない・・・」

「あっ・・・////」

「ぷ、はは(笑)顔真っ赤!可愛いな、ほんと。」

「うぅ・・・////」

「どうしよう、凄く抱きつきたい。」

「だ、ダメだよ・・・人いるし////」

「じゃあ・・・」

すると、後ろから僕の肩に頭を乗せて手を繋いできた。

「これだけ。」

窓に写る僕の顔は今までにないくらい真っ赤だった。
全てが夢みたいだ。
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