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【R18】初恋を君に

第5章 幸せな時間


夜はやっぱり冷える。
雪も降ってきた。

僕は寒さに身震いして手をポケットに突っ込む。
もう少し厚着してくるべきだったかな。

「綾斗、寒い?」

「うん、少しね。もう少ししたら家に着くから我慢出来るよ。」

「・・・手繋ぐ?」

「へ!?手!?////」

「そっちが暖かいかなって。」

「い、いいよ!平気だから!////」

「そう?」

今ので少し暑くなった・・・
僕達はそのまま会話無く家まで歩いた。

珍しく柊が黙っている。
いつもなら話が絶えないのに。
もしかしてさっきの傷付いた?
手繋ぐの断ったから?
でも、別に友達同士だし、傷付く要素ないはず。
僕の気のせいかな?

家の前まで来た。
着いちゃったよ。
これで、今日1日が終わる。

「綾斗!」

「なに?」

柊が急に声をかけ、僕は足を止めた。
真剣な表情をして、どうしたのかな?

「その・・・俺・・・////」

声が震えてる。
こんな柊初めて見た。

「どうしたの?俯いちゃって・・・」

柊は俯いたまま震えていた。
緊張しているようにも見える。
柊はひと深呼吸置き、顔を上げた。

「・・・俺・・・今日はすごく楽しかった!ありがとうな!」

「・・・僕もだよ!凄く幸せな時間だった!」

「よかった・・・また誘っていいか?」

「勿論だよ。また遊ぼう。」

告白かと思った・・・
そんな訳ないよね。

「じゃあね、柊。気をつけて帰ってね。」

「うん、おやすみ。」

「おやすみ。」

幸せな時間は直ぐに過ぎてしまう。
柊の姿が見えなくなって、僕は家に入った。
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