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【R18】初恋を君に

第2章 柊真織という男


「綾斗ー遅刻するわよ?」

母さんの声が聞こえてきて目が覚める。
時刻は5時50分。
電車の時間まで後40分しかない。

「わぁ!最悪っ!」

慌てて準備をして家を飛び出す。
変な夢を見たせいだ。
どうしてあんな夢・・・

『ごめん、綾斗。その気持ちには答えられない。』

あぁぁ!思い出したくないぃ!

柊にフラれる夢だ。
目覚めは最悪。
オマケに寝坊に寝癖。
ツイてないな。

「綾斗ー!」

柊がホームに立って手を振る。
今1番見たくない顔。

「お、おはよ・・・」

「寝坊?」

「うん・・・////」

マフラーに顔をうずめて頷く。

「ぷはは。お疲れ様。」

「・・・誰のせいだと・・・」

「なに?」

「なんでもない!////」

「そっか。」

言えるわけない。
改めて恥ずかしくなり顔を隠す。

「なにやってんの?(笑)」

「え、いや、寒いなーって・・・」

「ぷはは。綾斗は本当可愛いな。」

か、かわっ!?

「う、うるさい////」

「ごめんごめん(笑)」

柊真織という男は平気でこんなことを言う鈍感タラシだ。

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