第12章 孤独
2泊3日の修学旅行は無事終わった。
1日置き、お土産を持って学校に向かう。
「綾斗せんぱーい!」
「松村くん、おはよう。」
「寂しかったですよー!」
朝学校に着くと下駄箱で抱き着かれる。
真織はそれを引き剥がそうと引っ張るが、ビクともしない。
「たった3日だよ?昼休みにお土産持ってくるからおいで。」
「はい!行きます!」
真織の為にも松村くんを何とか離し、教室に向かう。
「全然綾斗の事諦めねぇな、あいつ。」
「本当一途だよね。可愛いじゃん。」
「っ!可愛い・・・?」
「あ、でも真織は世界一可愛いし、かっこいいよ。」
「うっ・・・なんだそれ////」
顔が赤い真織を連れて教室に入ると、皆修学旅行の思い出でガヤガヤしていた。
他クラスの子も来ている。
「凄い賑わいだね。」
「ゆっくり出来ないな。」
「仁達のクラス行く?」
「そうだな。」
僕達は隣のクラスに行き、仁達と駄べることに。
こちらのクラスは比較的静かな為、ゆっくり出来た。
「あ!綾斗、お前山本さんから告白されたってホントかよ!」
「え、どうして知って・・・」
知ってるのは真織だけかと思ってた。
もしかして他のみんなにも・・・
そう思ったけど、仁も知らなかった様で驚いていた。
「何かお前ら2人が話してるの見たやつがいるってよ?」
思い当たるのは真織しかいない。
でもわざわざ真織は言わないだろうし・・・
実際、横に座っている真織も僕と目が合うと首を横に振った。
この話が広がれば、あかりさんにまた嫌がらせする人が出てくるかも・・・
「仁・・・前言ってた・・・」
「あぁ。気をつけてみるよ。」
「ありがとう。」
一応、僕も気にかけておこう。
僕のせいであかりさんに迷惑かけられない。