第11章 約束したから
「ほんとにごめん!」
真織と仲直りした次の日、1番にあかりさんの元へ向かい、委員会のことを謝罪した。
どうやら、あの後あかりさんが全て仕事を引き受けてくれたらしい。
「ううん!それより体調は大丈夫?」
「うん・・・」
「無理しないでね。・・・あと、柊くんとも仲直り出来たみたいで良かった。」
あかりさんがコソコソと耳打ちをしてきた。
心配していたのだろう。
少し嬉しそうだ。
「あーやと!」
「仁!?」
久しぶりだ。
クラスが違うと中々会えない。
仁も新入生の対応で忙しかったらしい。
部長だから仕方ないかもだけど・・・
やっぱり暫く会えないと寂しい。
「やっと仲直り出来たみたいだな。」
「うん・・・なんとかね。」
「全く・・・一時はどうなるかと思った。珍しく柊が怒ってたから。」
「あはは・・・心配かけてごめんね。」
会話を遮るようにチャイムの音が鳴る。
朝礼の時間だ。
「あ、やべ!戻らねぇと・・・昼食、久しぶりに食おうぜ!」
「うん!そっちに行くね!」
もっと話したいけど・・・我慢しないと。
どうせ昼会えるし。
「真織も一緒に行こ。」
「うん。久しぶりだな。」
「そうだね。楽しみ。」
本当に小さい事なのに、幸せに感じる。
昨日までは何をやっても生きてる気がしなかったのに。