第8章 嫉妬と愛情
昨日の写真・・・一体誰が・・・?
部屋に置いとくと、母さんに見つかりそうで学校に持ってきてしまった。
鞄の中に入れておけば大丈夫。
ホテルでの写真をあんなに堂々と写真が撮れてるってことは、恐らくあの日にいた誰か。
もしかしたら、今も見られているかもしれない。
そう思うと一気に寒気がした。
血の気が引いていく。
「・・・と。」
どうしたら・・・
柊に相談なんて絶対出来ない。
こんな写真見られたくない。
「・・・やと。」
兄さんは?
いや、ダメだ。
何し出すか予想ができない。
それに、僕に逆ギレしてきそうだ。
はぁ・・・どうしよう・・・
「綾斗!!」
「えっ・・・なに?」
仁の声に、はっとする。
「さっきから呼んでるのに上の空だったな。何かあったか?」
横にいる柊も心配そうに見つめてくる。
「・・・ううん。えっと・・・何の話してたっけ?」
「・・・もうすぐ学年末テストだから一緒に勉強しないか?って」
「あーうん。いいね。」
「柊、頭いいから教えてくれよな。」
「はいはい(笑)」
明日、仁の家で勉強する事になった。
今朝は柊のSNSの写真が話題になっていた。
一体どういう人なのか。
どこの学校か。
年上か下か。
正直、僕はそんなこと考えて居られなかった。
「おい、本当にどうしたんだ?今日は変だぞ?」
「そ、そう?気のせいだよ。」
「うーん・・・そうか?」
やっぱり、兄さんに相談してみよう。
きっと大丈夫。