第2章 出会い
広間に入ると集められたのであろう幹部と思われる面々が座っていた
近藤「皆にも紹介しよう。今日から女中として働いてもらう……」
『風上桜です、よろしくお願いします』
?「よろしくね。僕は沖田総司。…変な真似するようなら斬っちゃうらから」
近藤「こら、総司。そんな物騒な事を言うんじゃない」
沖田「あはは、やだな近藤さん。冗談ですよ」
彼の目は疑いを持っていた
簡単な身辺調査をしたとはいえ、やはり怪しがっているのだろう
なんだか、全て見透かされているようで怖かった
土方「平助、こいつを部屋まで案内してやってくれ」
藤堂「わかった!桜だっけ?荷物、俺が持ってやるよ」
『いえ、そんな悪いです!私これぐらいなら持てますから』
藤堂「いいっていいって」
私が持っていた荷物を半ば強引に持つと、ついてこいよと人懐っこい笑顔を見せた
藤堂「ここがお前の部屋。八木邸には俺ら幹部しかいねーけど、もしなんかあったら俺、隣だからさ。いつでも声かけてくれよ」
『分かりました。あの、お名前お聞きしても……?』
藤堂「俺は藤堂平助、よろしくな」
『藤堂さん、ありがとうございました。…荷物まで持っていただいて』
藤堂「あー、あのさ、その堅苦しい話し方はやめようぜ。そんな歳も変わらないだろ?平助でいいよ」
『いいんですか?』
藤堂「いいに決まってんじゃん」
『……じゃあ、平助君』
藤堂「んじゃ、荷物片付け終わったら広間か俺の部屋に来いよ、屯所案内してやるからさ!」
『うん、わかった』
藤堂「また後でな」
満足気に笑うと平助くんは部屋を後にした
それから私は荷物を整理し、平助くんに声をかけることにした