第6章 To HEARTS
言ってもいいのかな…。
恥ずかしい。
でも…叶えて欲しい。
心拍数が上がる。
私は意を決して隊長に伝える。
「た、隊長のこと…マユリ様とお呼びしてもいいでしょうか!?」
隊長はハッと小さく息を吸い込む。
そして、そのまま何も言わずに固まってしまう。
「あの…やっぱりダメ、ですか?」
「ま、まだ何も言ってないヨ。好きにしろ」
隊長は少し素っ気なくそう答えてくれた。
飛び上がりそうなほど嬉しくて、私は隊長に満開の笑顔を咲かせた。
「じゃあ早速!今日も素敵です、マユリ様!」
私はマユリ様にぺこりと一礼し、またニコちゃんやリンくんたちの元へと駆けた。
ねぇ、クオン。
私、初めて想い人ができたかもしれない…。
だから、ごめんなさい。
あなたに逢いに行くのは…もっと先でもいい?
私ーー…
あの人のそばにいたいーー…
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