第3章 For My PRECIOUS YOU
卒業の日を間近に控えたとある日。
私は護廷十三隊の山本総隊長に呼ばれていた。
一番隊隊舎に足を踏み入れた時もすっごく緊張したけど、今この木造の大きな広い部屋で山本総隊長の前に跪いている方がよっぽどドキドキする…!
緊張でドッと汗が流れる。
山本総隊長の傍らには一番隊の雀部副隊長。
そして、私の左側には二番隊の砕蜂隊長と大前田副隊長、右側には十一番隊の更木隊長と草鹿副隊長が並んでる。
うぅ…!
ただでさえ、総隊長の御前でビクビクしてるのに他の隊長までいると余計にビクビクするよ…!
「英リコ」
「はい…!」
総隊長殿に名前を呼ばれ、思わず声が上擦る。
「お主をここへ呼んだのは他でもない、砕蜂二番隊隊長と更木十一番隊隊長よりお主を隊へ勧誘したいと希望が重なったためである。して、お主の希望を申してみよ」
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