第18章 FIND your back
良かった…。
本当に良かった…。
私は胸元の襟をぎゅっと掴みながらマユリ様の無事に何よりも安心した。
ほっとしたからかな…。
途端に体の力が抜け、フラフラと廊下を歩く。
やっぱり四番隊の人たちが言ってたみたいにいつものように動くにはまだ早かったみたい…。
「まったく」
後ろからそう声が聞こえた瞬間、私の体は宙に浮いた。
「世話のかかる小娘だヨ」
見上げればマユリ様のあきれ顔がある。
いつの間にか横抱きされていた私はだんだんと頬が熱くなるのを感じた。
「マユリ様…」
マユリ様はふんっと鼻を鳴らすと、そのまま廊下を歩いて行く。
「あの、どちらへ?」
「局長室だヨ」
マユリ様はそう言って少し歩くと、私を抱えたまま局長室のドアを開けた。
「少し休んでから戻るといい。また倒れられちゃ面倒だからネ」
マユリ様はゆっくりと私を黒い二人掛けソファに降ろす。
そして、開けっ放しだったドアを静かに閉め、デスクの椅子に腰をかけた。
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