第15章 ENCOURAGE by alcohol
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「えぇ!?あんた、あの涅隊長に歯向ったの!?」
お銚子片手に、乱菊さんはアルコールのにおいと色気をぷんぷんさせながら、目を見開いて私に詰め寄る。
「えぇ、まぁ…。隊長のすることに平隊員の私が口出しすべきじゃないことは理解してるんですけど…」
「それで、何か言いたいなら相応の力を示せ…か。その通りだと思うね、僕も」
「だな。間違っちゃあねぇ」
綾瀬川五席と斑目三席が口を揃える。
「あんた、よく生きてたわね…。あの隊長ならすーぐ実験台とかにしそうだけど」
乱菊さんの言葉に、私は思わずうつむいた。
やっぱりマユリ様…周囲からそういう風に思われてたんだ…。
前に、各隊を回り、築こうとした関係性も…あまり役に立ってないのかもしれない。
「隊長が私に約束してくれたことがあるんです。他の人にはできない、隊長だからこそできることを…約束してくれたんです。隊長のこと信用してて…。そんな隊長がひどいことする人だとはこれつぽっちも思ってなくて…」
目に雫が溜まり、こぼれ落ちそうになる。
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