第13章 the TRUTH
あれから、私は急いで甚保くんと渋舎くんの後を追った。
夜の瀞霊廷を駆けながら、私はポケットの中の物を握りしめる。
マユリ様から渡された薬…。
まだ、さっきの出来事が本当だったなんて信じられない…。
目の前で起きたことなのに…どうしても心が拒絶する。
こんな思いをするくらいなら、確かめようだなんて思わなきゃ良かったとさえ思う。
私はその小瓶を握り締めながら、急いで救護詰所に向かった。
詰所に着き、患者さんが一時的に入るベッドが敷き詰められた大部屋に入る。
思ったより患者さんが少ない。
おかげですぐに二人を見つけることができた。
「甚保くん」
渋舎くんが寝ているベッドの横に立っていた甚保くんに声をかける。
「渋舎くんの具合は?」
「あまり良くないですね。応急処置として頭のケガの止血を先にしてもらいました。これから本格的に治療を行うとのことです」
「そう…」
_