第6章 “想い”と“ライバル”※微裏注意
私は片手で自分の長い髪をひとつに束ねて持つ。そして。
ジョキ…
「ーーー!」
私は、ずっと伸ばしていた髪をなんの躊躇いもなくハサミで切った。切られた髪はバサリと広がり、元々癖があった髪は波を打つように揺れる。無造作に切り落とされた髪は、私の手から風に揺れて空へと消えていく。
「もう、守られてばかりの人間にはならない。これからは、私が色んな人を助ける…誰も傷つけさせない。絶対、強くなる」
「だったら、一緒に強くなろう…四楓院さん」
「…?」
「僕も、オールマイトのようなヒーローになりたい。オールマイトがくれたこのワン・フォー・オールを自分のものにできるようにならなきゃ。だから、一緒に頑張ろう!」
「...えぇ。絶対に!」
私たちは拳をぶつけて誓い合った。これから、まだまだたくさんの試練があるに違いない。けれど、絶対に諦めず、必ず全力で乗り越えてみせる。その先にはーーー.......私が夢見る未来がある。
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