第6章 “想い”と“ライバル”※微裏注意
ーーーヒーロー殺しのヴィラン…ステイン?
「あぁ…やつは、必ずまた現れる…その時狙うのは間違いなく、さくらだ…」
「そうだろうな。だからあのリスナーを自分のクラスの生徒にしたんだろ?消太…」
「………。」
「自分の目の届く範囲にいれば守れる…そう思ったんだろ?」
「…そう思っていたんだが、どうやら俺もまだまだ力不足らしい…あんなやつ1人にここまでボロボロになるとはな」
「まぁ、相手がオールマイト並みだったから仕方ねえよ。タチの悪いオールマイトとタイマンしたようなもんだ」
消ちゃんが、ステインていうヴィランから私を守るためにA組にした?じゃあ、鋭児郎が同じクラスなのもその為?ヒーロー殺しステイン…初めて聞いた名前だったけど、パパとママを殺したんだから相当強いヴィランなのだろうか。
「ま、それだけの理由じゃねえのは知ってるが…お前だって分かってんだろ。」
「…………。」
消ちゃんは口ごもった様子だった。
「あぁ、分かってるさマイク…だが、最近アイツ絡みになるとどうも感情が抑えられん。今回もそうだ…」
「ま、頭じゃ分かっちゃいるが…って感じだな。でも、お前の気持ちがついて行かないか…」
マイク先生と消ちゃんの話は、やがて襲撃事件からプライベートな内容に変わり、さすがにそこまで聞くのはマズいと思い、私は帰路についた。
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