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【ヒロアカ】マイ・ストロング・ヒーロー

第11章 レッツゴー林間合宿








「ってなわけでやって来ました!県内で最多店舗数を誇るナウでヤングな最先端!木椰区ショッピングモール!」

やってきたのは前に消ちゃんとデートで来たショッピングモール。相変わらず家族連れやカップルで大賑わいだ。ここに来てみんなそれぞれ買うものがバラバラであった為別行動をとることになった。2時間後に時計台前に集合になり、それぞれがバラけた。私も着替えやキャリー、動きやすい靴を探す為ひとりでお店を回り始めた。普段あまり来ないショッピングモールに迷いながらも私は何とか必要なものを買っていく。

〜♪

「ん?」

ふと耳に入ってきたのはある男性アーティストの歌。歌が聞こえるのはちょうど近くにあるCDショップ。高すぎず低すぎずの甘い声の男性アーティストの歌に惹かれて、私はお店に足を踏み入れた。入口にはそのアーティストの特設ブースが設置されていた。すぐ側には視聴器があったから、私はヘッドホンを付けて今流れていた歌を流した。
耳に入ってくるのはさっきと同じ歌…だけど妙に落ち着く……何故だろう。ふと目を閉じて聴いていると、よぎったのは消ちゃん。そうか、この声の低さが似てるんだ。消ちゃんの声が少し高くなった感じの、大人の男性特有の甘い声。歌詞の内容は、1人の女性を一途に愛したバラード曲。リリースされたのは私が生まれる前だけど、未だに人気で今回発売されたアルバムに入ってるみたい。タイトルも東京にある桜の名所がそのまま使われて、リリースされた当初は影響が凄かったんだとか。

「……素敵な歌」

そういえばこの歌がリリースされた時、この人の年齢消ちゃんと同じか近かった気がする…世の大人の男性たちはみんなこんな声なんだろうか…。

『さくら……』

「ーー…っ!!!!」

突然脳裏に消ちゃんの甘い声がよぎってしまい、私はヘッドホンを元の場所に戻した。

「ほんっとずるいよあの人…」

毎日一緒にいるから、不意をついて甘い言葉とか囁いてくるから心臓に悪い…。まさに大人の男性特有の甘い声は15の私には刺激が強すぎる……。

「そろそろ出ないと!」

私はCDショップをあとにし、次のお店に向かった。



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