第7章 熾烈を極めし、雄英体育祭
『あの四楓院…うん爆豪1回戦突破』
『ちゃんとやれよ、やるなら…』
『さァ気を取り直して…』
「私情すげぇな……」
『1回戦が一通り終わった!!小休憩挟んだら早速次行くぞー!』
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「「!?」」
試合が終わり、爆豪は観客席へと向かっていた。ちょうどその時緑谷と鉢合わせた。
「うわっ、かっちゃん!」
「んだてめェ何の用だ!死ねカス!」
「いや、ちょっと控え室に…あと1回戦おめでとう…じ、じゃあ…」
「……てめぇの入れ知恵だろ、あの捨て身のクソ策は…厄介なことしやがって。ふざけんじゃ…」
「違う」
爆豪の言葉を、緑谷がすぐに遮った。
「全部…四楓院さんが君に勝つ為に考えて組んだんだよ。厄介だって思ったんなら、それは…四楓院さんが君を翻弄したんだ」
「……確かに…あいつらしかったよ」
***
「おーう、何か大変だったな悪人面!」
「組み合わせの妙とはいえとんでもないヒールっぷりだったわ、 爆豪ちゃん」
「うるっせえんだよ黙れ!!」
「まァしかし、か弱い女の子によくあんな思い切りのいい爆破できるな!俺はもうつい遠慮しちまって…」
「完封されてたわ、上鳴ちゃん」
「あのな梅雨ちゃん…」
「フンッ!!…どこがか弱ェんだよ…」
ーーーあいつは、誰よりも強かった。
彼女の手は、確かに爆豪の腕に届いていたのだから…
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