第7章 熾烈を極めし、雄英体育祭

チームは変わり、こちらは轟チーム。メンバーは上鳴、八百万、飯田だ。人選下のは、全て轟だ。

｢お前らを選んだのは、これが最も安定した布陣だと思うからだ。上鳴は左翼で発電し、敵を近付けさせるな。八百万は右翼。絶縁体やら防御、移動の補助、飯田は先頭で機動力源もといフィジカルを生かした防御…｣

｢轟くんは氷と熱で攻撃、牽制ということか…｣

｢……いや…戦闘に於いて熱は絶対使わねえ…｣

『よーし組み終わったな！？準備はいいかなんて聞かねえぞ！行くぜ！！残虐バトルロイヤルカウントダウン！！』

皆が皆、闘志を燃やし、普段は仲間である『敵』に牙をむく。

｢鉄哲！恨みっこなしだぞ！｣

｢おう！｣

『3！！！2！！…』

｢｢狙いは…1つ！｣｣

『1…！START！！！』

第2種目 騎馬戦の戦いの幕が開かれた。が、それと同時に一斉に多くのチームが四楓院チームに迫る。

｢実質1000万ポイントの争奪戦だ！！！｣

｢はっはっはー！さくらちゃん、いっただくよーっ！｣

まず迫ってきたのはＢ組鉄哲チームと、同じクラスの葉隠チームだ。

｢いきなりの襲来とはな…まずは2組…追われし者の宿命…選択しろ四楓院！｣

｢もちろん、逃げの一手！！！踏陰くん、ダークシャドウ！お願いしますっ！｣

｢けっ、そう簡単に逃がすかよ！｣

グニャリ…

突然足元が緩くなり、足が地面に飲み込まれていく。

｢あの人の個性か…！発目さん！デクくん！顔避けて！！｣

ピッ！

さくらは胸元にあったスイッチを押した。すると背中に装着していた発明品から激しくエンジンが発動し、空に飛んだ。

｢飛んだ！？サポート科のか！追え！｣

｢耳郎ちゃん！｣

｢わかってる！｣

鉄哲にやるものかと、葉隠チームも四楓院チームを追う。耳郎のイヤホンジャックがムチのように動き、捕らえようとするが、常闇のダークシャドウによって遮られた。

｢いいぞダークシャドウ。常に俺たちの死角を見張れ｣

｢アイヨ！！｣

｢さすが踏陰くんとダークシャドウ…！私たちに足りなかった防御力…それを補って余りある全方位中距離防御！！すごいわ！｣

｢選んだのはお前だ｣