第7章 熾烈を極めし、雄英体育祭
「おお!今年の1年主審は18禁ヒーローミッドナイトか!」
ミッドナイト先生の通り名18禁だったんだ…ヒーローコスチュームからして、にし〇かすみこみたいな感じだから、確かに18禁だけど…
「校長は?」
「校長は例年3年ステージ主審だよ!」
「ミッドナイト先生…!なんちゅー格好だ…!」
鋭児郎は目のやりどころに困っているのか、顔を赤らめているが、その隣の上鳴くんは満足気だ。
「さすが18禁ヒーロー…!」
「18禁なのに高校にいていいものか?」
ごもっともです、常闇くん。
「いいっ!!!」
いいの!?!?相変わらずだな峰田くん…。
「静かにしなさい!!…選手代表、1ーA爆豪勝己!!」
「え、選手宣誓勝己くんだったの!?」
「あいつ一応、入試1位通過だったからなあ…」
たしかに、色々問題はあるかもしれないけれど…
「ヒーロー科の入試な!?」
「え?」
喧嘩を売るような言い方をしてきたのは、C組の女子生徒だった。対抗心むき出しだな…。
みんなが不安そうに見守るなか、勝己くんは台に上がり、マイクの前に立つ。勝己くんの事だ…なにをしでかすか分からない…。
「宣誓…俺が1位になる。」
「「「絶対やると思ったーーー!!!!!」」」
みんなのツッコミが入れられたのと同時に、激しいブーイングが炸裂。
「なぜ品位を貶めるような事をするんだ!」
「せめてハネのいい踏み台になってくれ」
「どんだけ自信過剰だよ!この俺が潰したるわ!!」
勝己くんに対して対抗心むき出しにしたのは、B組の鉄哲徹鐵さんだった。でも、勝己くんは決して自信過剰なんかじゃない。いつもの彼なら、自信満々に笑いながら言うセリフだけど、今日は笑ってない。自分を…追い込んでるんだ。まあ、私たちを巻き込んでるのは、彼らしいけど。
「さーて、それじゃあ早速始めましょ!」
雄英ってなんでも早速だよね。
「毎年ここで多くの者がティアドリンク!さあ、運命の第1種目…今年はこれ!」
パネルに表示されたのは、障害物競走だった。
「計11クラス全員参加のレースよ!コースは、このスタジアムの外周約4キロ!我が校は自由さが売り文句!コースを守れば…何をしたって構わないわ!さあさあ!位置につきまくりなさい!」
ミッドナイト先生の声に、皆が一斉に位置に付いた。緊張が走る…絶対に…負けない!