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【ヒロアカ】マイ・ストロング・ヒーロー

第6章 “想い”と“ライバル”※微裏注意





時刻は15時20分…HRが終わったのと同時に、1年A組の教室前廊下が異様な光景を見せていた。それは、溢れんばかりの他クラスの生徒たちが出入り口を通せんぼしていた。

「な…何事だー!?」

「何これ…」

「君たち、A組に何が用が…」

「なんだよ出れねえじゃん!何しにきたんだよ!」

峰田くんが喧嘩腰にそう言うと、さらに上手を行く人が我関せずといった表情でドアに向かう。

「敵情視察だろ…ザコ。ヴィランの襲撃を耐え抜いた連中だもんな…体育祭の前に見ときたいんだろ。そんなことしたって意味ねェから…退けモブども。」

「勝己くん、またそんな…!」

「知らない人のこととりあえずモブって呼ぶのやめなよっ!」

私や飯田くんがそう止めるなか、向こうも黙っちゃいないと言わんばかりにまた1人私たちの前に姿を現した。ラベンダー色の逆立った髪に、目の下にある濃い隈が印象的な男子生徒が勝己くんの前に立つ。

「噂のA組…どんなもんかと見に来たが、随分と偉そうだな…ヒーロー科に在籍する奴はみんなこんななのかい?」

「アア゛?」

「こんなの見ちゃうと、幻滅するなあ…普通科とか他の科ってヒーロー科落ちたから入ったってやつ結構いるんだ。知ってた?そんな俺らにも学校側はチャンスを残してくれてる。体育祭のリザルトによっちゃあ、ヒーロー科編入も検討してくれるんだって。その逆もまた然りらしいよ。」

「ーーー!」

つまりそれは、体育祭によってはヒーロー科から普通科や他の科に編入させられることがあるってこと?

「敵情視察…?少なくとも俺は、いくらヒーロー科とはいえ調子に乗ってっと足元ごっそりすくっちゃうぞっつー、宣戦布告しにきたつもり。」

「この人も大胆不敵だな…」

そんな生徒の言葉も聞く耳持たないのか、勝己くんはずかずかと人の間を縫うように出ていこうとしたけど、それを鋭児郎が止める。

「待てコラ爆豪!どうしてくれんだ!?オメーのせいで生徒集まりまくってるじゃねえか!」

「…カンケーねえよ。」

「はあ!?」

「…上に上がりゃあカンケーねえ…」

「ーーー!」

そう言うと、今度こそ勝己くんは教室から出ていってしまった。
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