第6章 “想い”と“ライバル”※微裏注意
「まぁ、ええでしょう…四楓院はん、うちは今日あんたに宣戦布告しに来たんや…」
「宣戦…布告?」
「今度の体育祭、ウチと勝負や…」
「勝負?」
「そう、勝った方が相澤先生に告白するって言うんはどうです?」
「え…えええーっ!?!?な、なにを急に…!私はそんな…!」
いきなり何を言い出すかと思えば…!こんな大胆な…!
「隠さんでも分かる…四楓院はんも、相澤先生の事好きなんやろ?その気持ち譲れへんのやったら、ウチと勝負しい!」
「ま、艶子嬢が負けるなんて万に一つもあらへんやろけどな」
艶子さんの隣にいた男子生徒がそういう。妖崎艶子…一体どんな個性を持っているんだろう…。それに、艶子さんの左右にいる男子生徒も、ただ者じゃなさそうだし…そう人間観察をしていると、2人のうちの1人の男子生徒と目が合った。
「…ん?なに?おれに惚れてしもた?」
「あ、いや…」
「男なめたらあかんで?それくらいの事、気配でわかんね」
そう私に迫ってきたその時。
ビシッ
「いて!」
「そんなん、気配でわかるかボケェ!」
「何すんねや右京…!」
「誰彼構わず女口説くなやしょーもない」
「そのへんにしぃ、右京、左京」
艶子さんの注意を受けた右京、左京と呼ばれた2人は姿勢を直した。
「ほな、今度の体育祭、楽しみにしとるわな四楓院はん」
「ほななさくらちゃん!」
「あ、はい…」
そう言い残して、艶子さんは2人を連れて帰ってしまった。突然の出来事に、私は立ち尽くすことしか出来ず、ぼーっとしてしまったけど…私もしかしてとんでもない勝負を受けてしまったのでは!?!?なんか話の感じ艶子さんも消ちゃんが好きみたいだし…!でも、この気持ちは譲れないし…!でも勝ったら消ちゃんに告白って…!!!もう、頭がパンクしそう…!!!ただでさえ体育祭の事で頭がいっぱいだったのに、ますます頭が…!
キーンコーンカーンコーン…
「あ、いけない…!戻らなきゃ…!」
予鈴が鳴って、私は急いで教室に戻った。
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