第1章 始まりの章
そして鱗滝はこれまでの経緯を
絢迦に話した
冨岡義勇に託されたこと
妹の禰豆子が未だ誰も食べておらず
この2年寝むり続けていること
兄の炭治郎は修行をつみ
鬼殺隊にはいるべく
最終選抜にでむいていること
「一度に話してしまって
申し訳ない。なにせ俺にも初めての事でな」
淹れたお茶を飲みチラリと
絢迦を見やり反応を伺っている
『そんな鬼がいるのですね…
この子もきっと辛いでしょう。』
絢迦は寝ている禰豆子の頭を
撫でながら顔をしかめる
「なんだ、素直にうけいれるのか?」
『鱗滝さんがそんな事を
冗談で言うとは思いませんもの。
それに…この子からは鬼の気配はしても
血の匂いはしません。』
「そうか…。やはりお前は
少し変わっているな」
『"やはり"なんて酷いです!!』
お互い顔を見合わせて
笑いあうとどちらかともなく
鬼殺隊の近況について
話しをしながら夜はふけていったー
〜余談〜
「相変わらずその隊服着てんのか?」
『えぇ、前田さんがこれしかないって』
「(前田…ナイス‼︎)」
※絢迦が着ている隊服は
甘露寺と同じタイプの隊服に
靴下の代わりにニーハイブーツを
履いている