第11章 Beat! 〈朝日奈 乃愛〉
「これから部活動編成を始めます」
これから、やっと軽音楽部の一員になれる。私は、せっかくやるなら最高を目指したい。
「自己紹介。三年からね」
うわぁ…。部活っぽい!すっごくわくわくしてきた!もう既にバンドメンバーは二人集まってる。ドラムの人が欲しいのと、キーボードの人も出来れば欲しい…。
「次、君だよ」
『あ、うん。一年三組、朝日奈 乃愛です。ボーカル希望です。宜しくお願いします!』
人数、結構少ないみたい。一年生も数えてみると九人しかいなかった。自然に考えれば4:5で分けるのが筋だろう。
「それじゃあ、一年は今日の内にバンドメンバーとバンド名を決定する事。一年は今日はこれがノルマね。明日からは私達が楽器の弾き方を初心者に向けて教えるから。ボーカルは先輩からボイトレを受ける事」
『はい!』
取り敢えず集まろう。緊張を解して、リラックスして話し合える環境が欲しい。
『取り敢えず、集まろうよ。今日、一年で他に来てない人いる?』
「恐らくいないはずだ」
『分かった。それじゃあ取り敢えず、まだみんな全員の希望楽器覚えてないと思うし、希望楽器言ってこうよ』
「じゃあ俺からいくよ。俺は桜庭 炎。希望はギターだ。宜しく」
「次は俺だな。桜庭 氷。炎の双子の弟だ。希望はベース。宜しく」
『じゃあ次は、あたし。私、朝日奈 乃愛。希望はボーカル。宜しくね!』
「わ、私、西園寺 風花、です。希望はキーボード、です。宜しくお願いします…」
「俺は音撃 大地だ!希望はドラム!宜しくな!」
私の後に続いた二人…ドラムとキーボードだ…。私達と一緒にやってほしい。というかこの人と一緒にやりたい!
『終わったね。ちょうどギターとベースとドラムとボーカルは二人ずついるみたいだね。ちょうど分けられそう』
「俺と、炎は朝日奈とやりたいと思っている」
「俺もお前とやりてぇ!」
『大地君、だっけ?大歓迎だよ!』
「あ、あの…私は…」
『どっちに入るのかは、風花ちゃんが決める事だよ。私達の所に入るかそれとも別の方に入るか。私は圧力を考えずに君がこの人とやりたいと思った人とやれば良いと思うな』
「私…は、あなたとやってみたいんです…!」
『勿論!大歓迎!宜しくね!それじゃあメンバーも決まった事だし、バンド名もそれぞれで決めちゃおう!』
私と一緒にやるこの四人、何か関係があるような…。