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Break! 【イナズマイレブン】

第51章 Envy!〈朝日奈 乃愛〉


ちゃんと全部キミの物です。安心して下され。

『あ、期待した?』
「…した」
『えへへ〜残念でした』

案外正直だなと思いつつ、真正面で見られている中、ラッピングの袋に詰め始める。あ、驚いてるな?

「誰かに渡すのか?」
『本当はバレずに渡すつもりだったんだけど…はい』
「くれるのか?」
『修也以外に渡す人なんて居ないでしょ』

頬を真っ赤に染めて受け取ってくれる姿を見ると、送って正解だったなって思う。

『メリークリスマス。修也』

そんな真っ赤な頬に優しく口付けた。

「メリークリスマス、乃愛」

今度は唇に返される。所在なさげな手を掴まれてそのまま深くキスされた。

『んん…ちょっと…』

これ以上やると絶対、行為に持ち込む可能性の方が大きいから此処で止めなくては…。

『す、ストップ!』
「…」

そ、そんなしゅんとした顔しないでよ…。

『よ、夜!夜なら良いから!』

その瞬間、ニヤァと効果音のつきそうな顔をし始める。うわぁ…言う事間違えた。仕方ない。今日は我慢だ。

『あ、ちょっとまってて』
「?」

もう一つ渡したいものがあるのを忘れてた。急いで部屋に取りに行く。

『はい。もう一個』
「タオル…?」
『そう。今使ってるの結構使い古してるでしょ?良かったらと思って』
「大切にする」

その笑顔が見たかったんだ。私でも、君を笑顔に出来るんだ。

『そろそろ受験勉強だなぁ』
「大学は恐らくバラバラだな」
『実は、大学になったら自分でちゃんとアパート借りようと思ってるんだ』
「⁉︎」
『そりゃそうだよ。いつまでもお世話になってる訳にはいかないし』
「なら俺も一緒に住む」
『え、でも夕香ちゃんどうするの?』
「おフクさんが居るからな」

確かにそうだ。

『それなら安心だけど、偶には帰ってきてあげようね』
「そうだな」

二人きりの生活に憧れない訳ではないけど、色々と大変になるだろうな。お金の事とか、バイトもしなきゃいけないし。

『よし、頑張ろ』
「皆、自分の道を歩き始めてるな」
『だけど絆は全然廃れてない。不思議だよね』
「そういうものだろ」
『だね』

皆、それぞれのやりたい事を選んでる。私も、医者を目指して頑張ってるし、修也も必死に頑張ってる。FFHIで絶対諦めないって事を学んだんだ。絶対突き進むよ。だから、応援しててね。お父さん、お母さん。
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