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Break! 【イナズマイレブン】

第33章 Ring!〈朝日奈 乃愛〉


「俺達だけの必殺技だ」
『何か良く分かんないけど…楽しいね!』
「ああ」

凄い…私にも必殺技出せるんだ…!サッカー初心者だし必殺技なんてまだ早いと思ってた!

『もしかしたら四人の必殺技も作れそう…!』
「夕香、やってみたい!」
『お父さんも一緒にどうですか?』
「ああ、良いだろう」
「先ずは構成を考えた方が良さそうだな」

二人にブーストしてもらって、私と修也で打つのどうだろう。それなら勢いも出るし、夕香ちゃんとお父さんにも危険が少ない。

『私、考えたんだけど…さっきのダブルドライブの軸をずらさず、夕香ちゃんとお父さんにブーストがてら蹴り上げて貰うのはどうかな?』
「それなら俺でも大丈夫そうだな」
「ああ」
「夕香、頑張る!」

位置について、夕香ちゃんとお父さんが天高くボールを蹴り上げる。私と修也はタイミング良く飛び上がってボールを蹴る。

「「ファイア…」」
「トルネード!」
『ドライブブースト!』

ゴールにボールが勢い良く入り、そのまま地面にポトリと落ちた。

「…!」
「すごーい!出来たよ!お兄ちゃん、お姉ちゃん、パパ!」
「ああ」
『やったね!四人の必殺技だよ!』

家族四人で大きな物を作り上げる事が出来たのが最高に嬉しかった。自分もこの中の一員なのが夢みたい。

「そろそろ良い時間だな」
「帰るか」
「うん!」
『楽しかったね!』

凄く、良い日だった。私にとっても、この家族にとっても。とても。

『修也と夕香ちゃん、寝ましたね』
「ああ。今日、修也と分かり合えたのは貴方のお陰だ」
『いいえ。背中を押しただけですから。この家族が暖かく輝くようになって良かったです』
「そうか」
『はい。また都合が合えば、こうして四人で遊んでみたいです』
「そうだな」

何だか、凄く夢みたいな一日だった。この家族の中に居れば、自分も成長出来る気がする。

「着いたな。俺は先に荷物を持って行くから、夕香と修也を起こしてやってくれ」
『はい』

後ろ振り向くと、二人仲良く肩に寄りかかりながら眠っていた。

『夕香ちゃん!修也!着いたよ!』
「ん…」
「すまない。寝ていた」
『ううん。大丈夫。お父さんは先に荷物持っていってくれたよ』
「そうか」
「帰ろ!お兄ちゃん、お姉ちゃん!」
『うん!』
「ああ」

こんな風に手を繋いで帰れるのが嬉しい。また今度、四人で遊ぼうね。
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