第15章 Dream! 〈綾織 星羅〉
私が狙われている事件に関しては、決行日は八月の二十三日にした。その日が限界だ。そして一番相手が気が緩んでいる日だと思う。
「本当に、大丈夫なんだな」
『うん。大丈夫』
瑠璃ちゃん達に色々あった体育祭も無事に終わって、基山君と瑠璃ちゃんはいつ見ても良い感じになったから、まぁ良かったなって思う。というか、会って一週間で付き合う事になったのも凄いなとは思うけど、あの二人なら絶対別れないなって思う。三ヶ月くらいにくるべき倦怠期も二ヶ月で来て、しかも乗り越えるっていう素晴らしい愛の力だなぁとは思ったけど。
「さて、あと一週間か…」
そう、一週間でとあるイベントがある。それは…。
『海…!』
今は七月下旬。海に入るのはおかしくない時期だ。夏休みが始まって少し経って、乃愛ちゃんや瑠璃ちゃんに誘われて海に行く事になっていた。
『水着、買いに行かないと…』
「今日行ってくるのか?」
『うん。乃愛ちゃんと星羅ちゃんと。あと、基山君と豪炎寺君も来るって言ってたけど、有人君も来る?』
「二人も行くのか?」
『うん、やっぱり心配なんじゃないかな』
「俺も行こう。何かあったら堪らないからな」
『ありがとう。午後一時にショッピングモールの入り口に集合なの』
「分かった」
一時の五分前には着くように準備しよう。どんな水着買えば良いかな…。
「星羅!」
「星羅ちゃん!」
『乃愛ちゃん、瑠璃ちゃん』
「あ、やっぱ鬼道君も来たんだ」
『うん。六人でショッピングってちょっと新鮮だよね』
「さて、早速買いに行こうよ!」
「俺たちも行こうよ」
「そうだな」
水着売り場にやってきたものの、何を選べば良いのかさっぱり…。
『うーん、何が良いんだろう…』
歩き回ってみてみるけど、ハードル高い…。可愛いの、見つけたけど…これもビキニなんだよね…。
「星羅ちゃん」
『あ、瑠璃ちゃん』
「それにするの?」
『ハードル高くて…』
「星羅ちゃん、大丈夫だよ。鬼道君に可愛いの見せてあげようよ」
有人君…喜んでくれるかな…?よし、これにしよう…!パステルカラーのマーブリングでフリルの水着。
「星羅決まった?」
『うん!』
ドレスならまだお腹隠してたけど…痩せよう…。
「海、楽しみだね」
『うん!』
海って言っても、あんまり行った事ないから実際どんな事するのかよく分からないな…。