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GSG-9【リヴァイ 進撃の巨人】

第4章 訓練初日


「位置につけ」

朝礼が終わり、私たちはすぐに専用のアサルトスーツに着替え、訓練場へとむかった。

いよいよ訓練が始まる。
対テロ特殊部隊といっても、毎日テロが起きているわけではない為、訓練こそ私たちの通常業務内容となる。


基本的に午前中は基礎体力の訓練を行い、午後から技術的な訓練を行う。技師的とは何かと言うと、銃撃練習、爆弾処理練習、緊急医療練習、あとは座学で犯罪心理や、人の心の掌握術、ドイツ語以外の外国語の練習などが挙げられる。


何でこんなに訓練内容が多いかと言うと、GSG-9の部隊は【完璧なる優秀さ】というものをモットーに掲げているからだ。


1つの班員5人で、武力はもちろん、テロで多く使われる爆弾処理の能力や、仲間が負傷した際の医療の能力、テロリストと会話し相手の心を掌握する能力、など全ての項目において専門家並みのクオリティーが求められる。


「それら全てを完璧にこなせてこそGSG-9になれる」と訓練時代、シャーディス教官は口酸っぱく言っていた。


とは言っても、多少なりとも人によって得意不得意がある。
私は他の兵に比べると貧弱な体格ゆえ、対人格闘技に苦手意識を持っていた。
しかし、爆弾処理に関しては、訓練兵の中でも成績はトップでシャーディス教官からも「歴代を見てもなかなかいない」というお墨付きを頂いた程だ。


「今日の訓練内容を説明会する。今からそこの重しを背負って銃を両手でもったまま階段の上り下りをやってもらう。制限時間はこっちで決めてあるからそれをクリアするように。班員の1人でも達してねぇ奴がいたら、そいつがクリアするまで他の班員は終われねぇから気を付けろ。あと、最下位の3チームには……最高の別メニューも用意してあるから楽しみにしてろ。」


訓練の内容はリヴァイ兵長から第1中隊へ説明される。
リヴァイ班は第1中隊で精鋭班と言われているくらい優秀だから、順当にいけば最下位3チームにはいる事はあり得ないが、今は私がいる。
足を引っ張るとしたら、確実に私だろう。


「よしっ」

足を引っ張らぬよう意気込んだ私は、班員とともに位置についた。銃を握る手には思わず力が篭ってしまう中、タイムキーパーを行う本部の方から開始の合図がなされる。


「次、リヴァイ班。よーい、始めっ」
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