第71章 クマ再び
「シャンクスが君に話していない事まで私がべらべらと喋るわけにはいかんのでな…とにかくここまでよく辿り着いた………!!“新世界"であいつはキミを待ち詫ているだろう。」
「…………そうか!!…そうかな!!……おれも会いてェなァ~~~~!!!」
「もちろん、キミの船に異世界人が乗ってるってことも運命じゃないかと話していたよ。キミは必ず大物になるだろうとな。」
「ん?何でなまえが運命なんだ?」
「ふふふ……そのうちわかるさ。」
そりゃ、異世界人が乗ってる船は世界一周するからじゃないの。私が異世界人だっていうのが世間にバレた以上、何としても世界一周を果たさなきゃ…最後の島に、私が元の世界に戻れるヒントがあるんだから。
「さて、状況も状況。船のコーティングの依頼だったな。私も今の本職を果たすとしよう……」
「ニュ~~、そういやコーティングってすげェ金かかるんだけど、」
「いやァいいんだハチ。お前の友達から金は取らん。」
「よかった、ありがとうレイリー。」
「うおーーっ!!何か知らねェがただでいいんだと!!」
「ありがてェな、そりゃ。さすが太っ腹だ。」
ハチと友達…うん、もう友達だと思っていいんだよね。ナミも許したわけじゃないけど、ハチ自体を恨んでるわけでもないだろうし。最初の出会いは敵だったけど、今こうやって仲良くなってるおかげでコーティング費が浮くだなんて…
「レイリーさん…質問が……!!“Dの意思”って……一体何…空島で見た|歴史の本文《ポーネグリフ》に古代文字を使って、ロジャーの名が刻まれていた。彼はなぜあの文字を操れたの……!?…あなた達は900年前に始まる“空白の100年”に、世界に何が起きたのかを知ってるの!?」
「………………………ああ、知っている。我々は…歴史の全てを知った…」
空白の100年。それって、ロビンがずっと探し求めているものじゃなかったっけ。世界中のポーネグリフを探して解読したロジャー海賊団は、全部の歴史を知ったんだろう。