第70章 ヒューマン・ショップ
「ホンっとにもー、単純なんだから!!」
「おい、大乱闘になるぞ!!そのスキに脱出しよう。どうせぐずぐずしてられねェんだ。」
「続くぞ!!一気に突破する。」
「おう。」
海軍が外で取り囲んでるんだよね。突破できるだろうか…まぁでも船長達が先導きって行ったから、半分くらいに減らしてくれているだろうか。危なくなったら他の海賊の人盾にしよっと。
「ではお前達…逸れた場合、13番GR(グローブ)で落ち合うという事に。」
「ああ!!わかった。」
「絶対わかってねーよお前っ!!」
何も知らないご老人は、迷子常習犯のゾロに集合地点を伝える。駄目だよ、集合場所を覚えていてもそいつはそこに辿り着けないんだから。ん?そういえばなんでこの人と集合場所を決める必要があるの?
「ウソップ、この人は…」
「あぁ、おめー聞いてねェのか。おれ達の船のコーディングをしてくれるおっさんだ。」
「へっ!?」
「ん?あぁ…挨拶はまだだったか。」
コーディング職人、シルバーズ・レイリーことレイさんは丁寧に挨拶をしてくれた。なんで捕まってたのか…ていうかそもそもシルバーズ・レイリーって確か…
「巨人君、君は!?」
「同じ奴隷になりかけた縁だ、コイツらをどこかに逃がす!!」
「そうか、目立たないよう気をつけろ。」
「じいさん!!麦わらの仲間達…!!またいつかどこかで会えたら、この恩はきっと返す!!ありがとうな!!」
「本当にありがとう!!」
「ありがとうございます!!」
「おお、気にすんな。」
「お前が言うの!?」
真っ先に応えるウソップに苦笑いしつつも、泣きながらお礼を言う人達に軽く手を振る。何か感謝されっぱなしだなー…うちの一味は。