第70章 ヒューマン・ショップ
「あ……そうだキミ達に飲み物…………」
「あ、シャッキーさんこの煮豆…おいしいですねー。」
「冷蔵庫漁っとるーーー!!自分家か!!」
「ちょ……ルフィ、ブルック!!」
見るとルフィは冷蔵庫を勝手に漁り、ブルックは勝手に冷蔵庫にあったであろうものを食べていた。何人様の家で好き勝手してんだ、と思い慌てて立ち上がった。しかしシャッキーさんは笑って私をやんわりと止めた。
「アハハハ………大丈夫、好きにやって。」
「ルフィ、ブルック!!お前らぼったくられるぞーーー!!」
「はっちゃんのお友達からお代は貰わないわよ。はい、キミにはこれね。」
「わたあめ〜〜〜〜!!!」
スミマセン……とシャッキーさんに頭を下げる。たとえシャッキーさんが許しても、普通は許されないしマナー的にもよくない。後で叱っておかないと…ナミ、ウソップ、サンジ助けてほしい。ツッコミが恋しい。
「オバハン、何でチョッパーの好物知ってんだ。」
「キミ達、モンキーちゃん一味でしょ?」
「おれの事知ってんのか!?」
「勿論よ、話題の一味だもの。私は情報通だし。」
「ルフィちん、有名人なんだねー。」
「ガイコツが仲間なのと、ガイコツが動くという現実は知らなかったけど。」
そうか、シャッキーさんは情報屋さんだったんだな。何か納得したかも、そりゃ海賊にも臆さないわけだ。まぁ一味全員手配書も出ちゃってることだしね。
「エニエス・ロビーの記事読んだわよ。どこまで本当なの?政府にケンカ売ったのは確か?」
「いいよ〜〜〜、話すの面倒くせェから。」
「アハハハハ、自慢しないの?大物ね。あなたの名前、海軍のガープと同じだけど。」
「ああ、じいちゃんだからな!」
「やっぱりね……昔、ガープに追いかけられた事があるわ。」
「何で?」
「シャッキーは昔海賊やってたんだ。」
「もう40年も前に足を洗ったけどね。」
「オバハンいくつだ?」
「コラッ!!女性に年齢を聞かない!!」
「あでっ!!」
「フフ、今はキミ達みたいなルーキーを応援して楽しんでるの。」
元海賊ならなおさら肝が座ってる理由が分かった。40年前って聞いて私もビビったけど、悪びれもなく自然に聞くルフィに思いっきり頭を叩く。