第70章 ヒューマン・ショップ
「ところでシャッキー、」
「ああ言わないでわかってる、全部わかってる。はっちゃんやケイミーちゃんがわざわざ陸のルートを通って来たのは、船をコーディングしたいモンキーちゃん達を案内する為でしょ?つまり、レイリーにコーディングの依頼ね?」
「ニュ〜〜、そうなんだ。」
「だけど、彼ここにいないのよ。」
「えー!?職人いねェのか!?おれ達魚人島に行きてェんだ!!」
せっかく来たのに…コーディングしてくれる人がいないなんて。ガッカリだけど、いないもんはしょうがない。せめて行き先でも分かればいいんだけど…
「まあでもこの諸島から出るわけはないから…どこかの酒場か賭博場か探してみたら?」
「待ってたら帰って来るだろ。」
「そうね、いつかは…もう半年は帰って来てないけど。」
「半年!?」
「その辺に女作って寝泊まりはしてると思うから、体の心配はしてないけど。一度飛び出すと長く帰らないのは元海賊の性かしら。」
「職人のおっさんも海賊だったのか!」
すごいな、アクティブな人だ。半年もこの諸島内にいるのに、一回も帰ってこないっていうのは面白い話だな。それに勝手に女作って寝泊まりしてるって…なんか凄い人だね。
「弱りましたね……おおよそ見当はつきますか?」
「そうね……1番から29番にはいるんじゃないかしら。彼もフダツキ、海軍の監視下では寛げないから。あとそうね…その範囲外では…『シャボンディパーク』も好きね…」
「遊園地か!!!そこ探すぞ〜〜〜〜〜!!!」
遊園地と聞いて、ルフィ、チョッパー、ブルック、ケイミーはとても喜んだ。私も例外ではなく一緒になって喜ぶ。これはまず最初に遊園地に行くことになりそうだな、と胸を高鳴らせた。
「どこを探すにしても…とにかく気をつけて。私の情報網によると…キミ達が上陸した事で、現在このシャボンディ諸島には…12人!!“億”を超える賞金首がいるわ。」
「そんなにィ〜〜!?」
「モンキーちゃんとロロノアちゃん、それからなまえちゃんを除いても9人!!」
ちらっ、とこっちをみたシャッキーさんに苦笑いで返す。まぁ手配書出てるから当たり前のように知られてるのか。それにしても9人か…億超えルーキー…ルフィみたいなやつがゴロゴロいるのやだな。