第69章 世界貴族
「…………ちょっと待ってケイミー。今…“船ごと”って言った?どんな船を使って海底に行くの!?」
「この船だよ?」
「この船は潜水なんかできねェぞ。」
「ううん、大丈夫!それでね、世界を一周してるあの大きな壁“赤い土の大陸(レッドライン)”には唯一小さな穴が空いてる場所があって…あ、でも私達から見ればおっっきな穴だよ!!“魚人島”はそこにあるの!!!」
「ちょうど聖地マリージョアの真下あたりだ。潜って潜って1万mの海底にある!!いいトコだぞ。」
「…確か空島が上空1万mじゃなかったか?」
「そうだね。今度は下か…」
凄い、こういうところまでそっくり。上に行くのも生きるか死ぬかって感じだったけど…まさかあの体験をまたできるなんて。いや、もうしたくないんだけどさ。
「海底へこの船で行くってどういう事だ?」
「これから行く島でコーディングするんだよ!!」
「コーディング??」
「ホラ、前を見ろ。着いたぞ。」
「お。」
「あ?」
「わっ…きれい。」
「何だアレ。」
「なんか飛んでるな。」
「シャボンディってそういうことか…」
「なんとまー!!」
「あわ?」
「おー!!」
「幻想的。」
「あれがシャボンディ諸島だ!!!」
「…シャ…シャボン玉か!!?」
そう、シャボンディ諸島はシャボン玉が無数に飛んでいる島だったのだ。ふわふわと、どういう原理で浮いているのかは謎だけどキレイだ。あれ、さわれたりとか乗れたりとかできないのかなぁ。