第67章 人魚ケイミー
「うん、そーだね。急いで行こ!!おーい。」
「うおーー、魚が顔出した!!」
「道を教えて欲しいの!!」
ケイミーが海に呼びかけると、魚達が海面に顔を出した。その後口パク…多分イルカのコミュニケーション方法である超音波、みたいなものだろう。一言二言魚と会話を交わしていた。
「トビウオ達が恐いから、近くまでなら先導してあげてもいいって!」
「すごーい!!魚と話せるなんて!!人魚ってそんな事ができるのね。でも海の中の魚にどうやって付いていくの?」
「ケイミー!!お前がいたら魚食い放題だな!!」
「口を慎めお前、オロすぞ。」
そういえば人魚ってお魚も食べれるのかな。仲間同士だからさすがに食べれないのかな。ケイミーの号令で魚達が一斉に泳ぎだした。
「うわーーっ!!」
「ブラァ〜ボ〜〜!!マ〜メイド〜〜♡」
「こんな事あんのかよ!!信じられねェ………魚達がちゃんと波に矢印を描いてくれてる!!!」
「素敵〜♡これに付いて行けばいいのね!?」
「お前スゲ〜〜〜なケイミー!!!」
「えへへ、そんな私なんてまだまだだよ〜〜」
ヒレの水しぶきで矢印を描いてくれていた。凄いな、人魚ってこんなことできるんだ。人魚というか、魚達だけど…私達だけだったらこんな魚達の誘導なんて経験できなかっただろう。
「もう船出すんだな。魚人島へ行けそうなのか?」
「それよかコイツ見ろ、人魚のケイミー!!本物だぞ、スゲーんだ!!」
トレーニングルームに篭っていたゾロが今降りてきた。ルフィがテンション高めにケイミーを紹介する。
「ヘェ…人魚か………初めてみた。」
「消した!!今記憶を消した!!!」
ゾロの記憶の中にあったであろうココロさんの人魚姿。なかったことにするとか、どんだけ嫌だったんだよ。