第67章 人魚ケイミー
「ダメそうだなコリャ。」
「おれ、シャークサブマージ乗りたくねェ…」
「おれも。」
「同じく。」
「んナミさ〜〜ん♡なまえちゃ〜ん♡スリラーバークに生ってたホラー梨のタルトがおいしくできたよ♡」
「わー!おいしそう!!」
スリラーバークに生ってたって…一体どこで見つけてきたんだ。でもすっごく美味しそうな色してる…タルトだから表面がテカテカしてて、絶対美味しいこと間違い無しだ。サンジから受け取ってフォークを差して一口食べる。…あ〜……これは絶品過ぎるわ。
「だけど困ったわ………」
「また“空島”の時の行き詰まり再来だな。」
「そうなの…進むべき方角はわかっても、到達の手段がわからない。どうやって行くの?“魚人島”。」
空島の時は近くの島に…ジャヤに行って情報を集めた。だけどここはもう島は近くにない。情報を集めたくても集める場所がない。完全に詰んだ。
「ぷはーーっ!!出たぞ〜〜!!」
「あーー、面白かったーーー!!」
「おかえり、ごくろう様!」
探索組が帰ってきた。5千m潜っても何も手掛かりが掴めないなんてな。みんなはどうやって魚人島に行くんだろうな。
「だめだ、全然海の底も見えねェや。本当にあんのか?魚人島!!」
「ヨホホ、潜水艇初めて乗りましたー。」
「もっと下なら、着く前に死んじゃうわ。」
「“記録指針(ログポース)”は確かにこの真下を指してるんだけど…困った…ローラ達にもっと話を聞いとくんだったわ…」
何とかなる、と思ってたから私もあんまり聞かなかったんだよね。何てルフィ達を見やると、シャークサブマージの隣に何かブクブクとしてるのが見えた。
「ん?……なにあれ。」
「!!おあーーー!!!」
「さっきの奴だ!!!」
「ついて来た!!!」
ザバ、と海からあがってきたのはサニー号よりはるかに大きい海兎。こんなのに海中で追いかけられてたのか、恐ろしい。だけど、ルフィのライフルでワンパンでやられてしまった。うちらつい最近までデカイ奴らと戦ってたからなぁ…