第67章 人魚ケイミー
「何だか泣けてくらァ。色んな事あったなァ……………!!」
「おれは物心つく前に“南の海(サウスブルー)”からリヴァース・マウンテンを超えたらしいが、30年以上前の話か…」
「私は“西の海(ウエストブルー)”から5年前…この海に入った…」
「世界をもう半周した場所でこの壁はもう一度見る事になる。…………その時はおれは、海賊王だ!!!」
嬉しそうに笑うルフィに、仲間も笑う。後半周…それがどれだけ過酷なことか。多分今私が想像していることよりももっと大変だろうけど。でも、この雰囲気のままできればゴールインしたいところである。
「充分に警戒しなきゃ。ここはもう『海軍本部』と世界政府の聖地、『マリージョア』のすぐそばよ……………!!」
指針は下を向いている。しかし下は当然の如く海で、魚人島への入り口という案内的なものも何もない。魚人島というのだから海中にあるんだろうな、ということは想像できるけど…行き方が分からない。
「どお?ロビン、ブルック、ルフィ!!」
『だめね…真っ暗で。』
『真っ暗だー!!うひゃー!!おいおいアレ今なんか光ったぞ!!』
『うわーっ、怪物の目玉では!!?死ぬーっ!!って私もう死んでました!!ヨホホホホホ!!あ!そうだナミさん。今日はどんなパンツはいてるんですか?』
「うっさい!!まじめにやれ!!!」
海中探索組、ルフィロビンブルックに連絡を取る。サウザンドサニー号の潜水艇、シャークサブマージ3号だってさ。私もルフィに誘われたが、昔からそういうの少し苦手なんだよね。もし何かトラブルがあって水が入ってきちゃったりしたら怖いし。
「おい、シャークサブマージ3号の限界深度は5千mだ!!気をつけろよ。」
『あれ?なんか船体ミシミシいってますね。』
『深度5千mを超えてるもの…』
『あーー、それでか!なはははは』
『それちょっと手厳シイですよ!!水圧で潰れますよー!!!』
『あっ!!さっきの怪物!!まだいるぞ。』
『うふふ、大きなお口ね。』
『危ねー!!!食われる〜〜〜〜〜〜〜!!!』
…うーん、深度超えてるなんて怖すぎ。早く戻ってくるなんて考えもしないのだろうか。肝座りすぎでしょ…それでなんか楽しそうだし。もうほっとこう、これ以上の進展はなさそう。