第67章 人魚ケイミー
な、というふうに私を見るルフィ。確かに、何しに来たルフィ!助けてなんて言ってねェぞって怒りそう。うん、と笑って返す。何か、何かわすれてるきがするけど……気づかないふりをして。
「…………………その“ビブルカード”ってのは本人が弱ると縮むだけで、また元気になったら元の大きさに戻るそうだな。」
「うん、会うならそん時だ!!その為にエースはこの紙をおれにくれたんだ!!な!!」
「…まぁ、そうだね。」
キッチンからお酒をサンジが運んできてくれて、ありがたく受け取る。まぁ私はお酒飲めないからジュースだけど。やっぱり、海賊といえばジョッキだよね。
「そういやゾロ、なまえもおめェら寝てたからまだやってねェよな〜。」
「ん?/え?」
「えー、それでは改めまして新しい仲間、“音楽家”ブルックの乗船を祝してェ、」
「「「「「「「「乾盃〜〜〜〜〜〜イ!!!」」」」」」」」」
「お世話になりまーーす!!!」
そして私達は、航海を続けた。雨ではなく飴が降ってくる海域を抜けたり…海ダヌキに会ったり…円形状の虹が現れたり…沈没してもおかしくない遊蛇海流を進んだり…特に何も問題もなく難なく進み、新しい仲間と歌を歌って海を超えていく。
そうすること数日…
「来た……とうとう来たんだ、ここまで!!!」
「何だか“懐かしい”様な……感慨深いわね……」
「あの日は…ひどい嵐だったっけなァ。」
「進水式、みんなでやったね…各々夢を誓ってさ。」
「あれからちったァ成長したのかね…おれ達は。」
「………………私!!50年もかかりました…ヨホホホ。」
「しししし!!とにかくこれで“半分”だ!!ラブーンに会った双子岬は海の反対で、この壁とつながってる!!誰一人欠けずにここへ来れてよかった!!」
「てっぺんが見えねェ………でっっっけ〜〜〜〜〜!!!これが!!“赤い土の大陸(レッドライン)”!!!!」
目の前にそびえ立つ壁、レッドライン。これがあるということは、ルフィの言うとおり半周したってことだ。誰一人欠けずに、っていうのは多分凄いことなんじゃないかと思う。何回か危機には直面したけども、でもこうやってここまでこれたし。