第9章 VS道化のバギー
「おれ達はこの町の住人だ。海賊達の仲間割れでも起きたのか…何か知っていたら教えてくれ…!!」
「なんだ…町の人達か。まだ仲間がいたのかと思った。教えろと言われたら教えない事もないんだけど…」
「あ!!町長!!」
ナミはなんか偉そうだな。何もしてないのに。まあ町民は聞いてなかったみたいだけど。倒れっぱなしの町長を置いたままだった…こりゃマズイかも。
「何て事だ!!しっかりして下さい!!」
「くそっ!!一体ここで何があったんだ!!」
「海賊達の仕業に違いない!!」
「あ、ごめん。そのおっさんはおれがぶっ倒した!」
「「「「「「何!?」」」」」」
あー、ほらやっぱり。ルフィは馬鹿正直に言っちゃうってもう何回目だこれ。案の定、町の人たちはすごい剣幕でルフィを睨んでくる。
「ちょっと!そんな事わざわざ言わなくても」
「見てたろ。」
「見てたけど!!それにはちゃんと理由が…」
「ナミ、無駄無駄。今から走るための準備運動しといたほうがいいよ。」
「あんたも何言ってんのよ!!止めなさいよ!!!」
町民が持っていた武器を私達に向ける。あー、怖い。
「お前らうちの町長をこんなめにあわせといて!!」
「言い訳は聞かんぞ!!」
「何者だ!!まさか海賊か!?」
「海賊だ!!」
「やっぱりそうか!!」
「ばかっ!!!」
「ほんとだろ!!逃げろっ。」
ルフィはゾロとお宝を担いで走り出した。先に準備運動してた私は送れずにそのすぐ後をついていく。ナミも遅れじと宝をしっかり抱きしめて走り出した。
「絶対逃さんぞ!!」
「町長の敵をとってやる!!」
町民達はみんな怒って追っかけてくる。海賊相手に。すごいなぁ。
「いい町だね!」
「え?」
「あぁ、町長のおっさん一人の為にあんなにみんなが怒ってる!どんな言い訳しても、きっとあいつら怒るぜ!」